Scratchでプログラミング体験

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P3052962 P3052964 P3052974 P3052977 東芝OAコンサルタント 学校ICTサポートセンターが主催する指導力向上のための学校ICTセミナーからの子供用プログラミング学習の報告です。
TENTO 講師 高村哲朗さんのScratchでのプログラミング体験をご紹介いたします。最近は子供のプログラム学習もひろがってきました。プログラミング学習の良いところは、後でも述べますが、アクティブラーニングでも活用されるロジカルシンキングによる論理思考力を開発できます。

ScratchはMIT(マサチューセッツ工科大学)で開発されたフリーソフトで、全世界で800万ほどのユーザーが利用しています。Web版もオフライン版もあり、使える言語もあらゆる言語といえるほど選択肢があります。しかもコミュニティがたくさんあり、自作したプログラムをコミュニティで評価しあうことができます。高村先生のTENTOでは首都圏各地でスクールを開校し小学生から中学生に寺子屋方式でプログラム作成を教えています。 Scratchのオフライン用のダウンロードはMITのこのサイトからできます。ウィンドウズ版かMAC版を選んでください。

スライド画像からもわかるように、画面は視覚的にも簡単に扱える配置になっています。左側が出来上がった画面、右側はプログラムをコーディングする場所となっています。

今回はイライラ棒によるゲーム制作体験なのですが、道を作り、スタート地点とゴールを決め、イライラ棒が壁に当たると、スタートに戻りやり直しで、うまく壁にあたらずにゴールに入ると、音楽やベルなどを鳴らす設定です。
余裕のある人は、途中に邪魔をする動く物体を配置するなど、考え方次第で自由に組み立てられます。プログラムは、動作等が色分けされており、IF条件やループ繰り返し等も論理的に理解できます。頭の中で、その動作のためには、どのような論理段階が必要なのかを考え完成させていきます。

スクラッチをさらに発展させて、インターフェースを介してセンサーボード等をつなげると本格的に、モーターやLEDなどの制御ができることになります。ロボットなどに発展もできるのです。
さて、プログラミングを学習するということはどのような意味があるのでしょうか?
それは論理的な思考力を育てることにつながるのです。 物事をブレークダウンして考える能力、これは日常生活においても着手可能な項目までブレークダウンするスキル、アクティブラーニングのロジカルシンキングの思考そのものです。
人間同士だと約束があいまいなままでもなんとかなる場合がありますが、コンピューターでは論理的な破たんは完全なエラーになります。
コンピューターではなぜ自分で考えた通りに動かないのかその原因を自分で考えなくてはなりません。原因を取り除かないと動かない、という論理を子供に学ばせるにはとても効果的なシステムなのです。
グローバル人財リサーチのアプローチ
グローバル人財リサーチではアクティブラーニングを推進していく教員のコンピテンシーチェックを提案しています。アクティブラーニングを進めていく教員には、基本的には、「ロジカルシンキング」「ファシリテーション」「コーチング」のスキルは欠かせません。「アクティブラーニング」は多様なスキルを持つ教員のコンピテンシーにより統合されると考えています。したがって、その教員のコンピテンシーを従来型の教育法とこれらの新スキルとのバランスで見ていく必要があると考えています。その適性を客観的可視化チェックしたうえで、足りない部分をトレーニングして補強して行く必要があるのです。
2012年度から学習指導要領が新しくなり、中学校の技術・家庭科の授業で「プログラムによる計測・制御」が必修になりました。学校でもプログラミングは学ぶことになるのです。どうですか、ご自分のPCにスクラッチをダウンロードして一度動かしてみられてはいかがでしょうか、これを利用した授業のアイディアも浮かんでくるのではないでしょうか。(報告 斉藤宏)