国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート28~



これが500Lの水のタンクです。まだ工事の途中ですが、下のオレンジのものがモーターです。
今度は盗まれないように鉄格子を付けるための工事をしています。鉄を切断したり溶接するのに、火花が散っています。
水のタンクとモーターが盗まれた後です。タンクに水が入っていたので、その場に水を流して持っていったようです。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊

員の関朱美です。前回のレポートで断水生活について書かせていただきましたが、今回はその断水生活からの関連で、事件が起きました。

水のタンクの設置
断水が今後もどうなるか分からないということで、JICA事務所と配属先が話し合い、私たちの家に水のタンクを設置しようということになりました。

家の水道管をこの水のタンクに繋いで、水が出ないときはこの水のタンクから水を供給してくれるものです。通常は家の水道からこのタンクに水が供給されて蛇口から水が出るという流れなのですが、今回のように家の水道が使えず水がタンクに供給されない場合は、水の供給車が家に来てくれて水を供給してくれるので、普段、短時間の断水の時も長期的な断水の時も水を使えるような仕組みになっています。

その水のタンクの設置を先週の水、木と2日間かけて設置してくれました。通常は2~3時間もすれば終わる工事ですが、さすがモザンビークタイムで時間通りに業者は来ないし、途中で帰ってしまったりするし、工事中は自宅警備をしなければならず、家にいるだけでも気が張って、疲れる2日間でした。

事件は設置した次の日に・・・
無事に木曜の夜に水のタンクの設置が完了し、これでいつでも蛇口から水が出る!ということで次の日の朝、起きて顔を洗おうと洗面所蛇口をひねると、あれ?水が出ない・・・。タンクのモーターか何か、接続が良くないのかなと思い、裏口からタンクを見ようとしたら、なんと、タンクが無い!!同じくタンクの水を供給したり、水を動かすモーターも一緒に無い!これは、盗まれたってこと?!そうです、設置したその日の夜に、早速、水のタンクとモーターが盗まれまれてしましました。タンクが無いから、蛇口をひねっても水が出ない訳です。

ひとまず、タンクのない状況の写真を撮って、職場に行き局長や同僚に報告をしました。そして同僚は設置業者に鉄格子等盗まれないような対策をしなかったことを指摘した書類を至急で作成して、連絡しました。結果、業者が新しいタンクとモーターを買って再度、設置してくれることになりました。

悲劇は続く
一通り、同僚に状況を報告をして、帰宅して家のドアを開けると、なにかプールのにおいがして、家の中に水たまりができていました。そして他の部屋に段ボールに洋服を入れておいたのも全部濡れていて、シャワー・トイレルームや一部の部屋は浸水しています。

え、なんで?雨漏り?と一瞬思いましたが、例のタンクが盗まれたことを思い出しました。盗むときに、タンクのパイプも強く引っ張ったかで、パイプが外れていて、水の元栓は開いたままだったため、その外れていたパイプから職場に行っている間、水が出続けていいたようです。

朝、出かけるときと帰った直後は、コンドミニアム内を管理している大元の水のタンクのモーターを停止していたので、水が出ていなかったので気が付かなかったのですが、こんな状況になってアワアワしている時にキッチンの外れていたパイプから水が出そうな音がして、原因が分かりました。すぐに水の元栓を閉めて、ひとまずさらに水浸しになることは食い止めました。

この金曜の夕方から週末にかけて、ずっと全ての部屋の濡れた床を掃除したり、濡れた大量の洋服を洗い直したり、書類や買い置きしておいたトイレットペーパー等も濡れてしまったため広げて乾かしたり、家事に大忙しの時間を過ごすことになりました。

さらに気を引き締めて危機管理
どうしても年末年始はクリスマスや休暇等もあり、ほかの時期よりも犯罪は多くなりがちですが、この年末に私も初めて犯罪被害にあってしまいました。正直、外に設置をしていて、かつ業者が鉄格子や設置方法として盗まれないようにしてくれない以外、自分ではなかなか対策は思いつかなかったことはありますが、いくらコンドミニアム内で、警察の待機所が近くにあるからと言って私たちの家の周りは決して100%安全ではないのです。

また、自分がアジア人という目立つ存在であることを思い知らされました。普段から気を付けている分、今まで犯罪などに巻き込まれたことはなかったのですが、安全対策をする上で今回の事件はさらに残りの任期も気を付けようと思い改める事件になりました。

先輩隊員や同期隊員も活動の悩みを相談した時に、活動もだけど、2年間安全で健康に過ごせれば勝ちだと思う。と言っていましたが、本当にその通りだなぁと思いました。残りの任期も気を引き締めて、過ごしていきます。

Ate logo!(またね!)

関朱美