国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート34~



薬局で買った咳止めの薬(シロップと飴)です。薬局には薬剤師がいて病状を話すと合う薬を進めてくれます。
配属先のスタッフが水のモーターの設置をしに来てくれました。日差しが暑かったようで、モータ―が入っていた箱を帽子にしてました。
日本ではあまり見たことないのですが、モザンビークではたまに道で咲いているのを見かけます。絵本に出てきそうなかわいい花です。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。日本は、新年度が始まりましたね。モザンビークは暑い日もありますが、乾季に向けて少しずつ気温が下がってきているように感じます。今回は最近の体調を崩していたことを伝えていきます。

長引く体調不良
活動が動き始め、週末もあまり休めなかったせいか3月末に風邪をひきました。久しぶりに38度を超えて熱が出て、マラリア検査キットを実施したり(マラリア予防薬のメフロキンを飲んでいる為、もちろん陰性でした。)、薬を飲んで寝込む日々。3日間程で熱は下がり、その後も少しずつだるさも抜けて体力が戻ってきましたが、熱が下がってしばらく経った今も喉の調子が完全でなくずっと咳が絶えない状態でした。

喉の調子が悪いだけなので、活動しに職場に行ったのですが、声も低く咳が出るため同僚も心配して「薬とか持ってるのか?喉にはシロップがいいよ。薬局に行きなよ。」「病院に行ったのか?病院に行きなさい。」「完全に治るまでは家で休みなさい。」等とみんなに心配させていましました。

この1カ月は体調が本調子ではないため、ほとんど活動もできず、土日もずっと家で寝て休むばかりで、任期終盤、健康がいかに大切か改めておもい知ることになりました。

協力隊に一番求められること
この間実感したことは、協力隊員には「健康」を第一に求められているということです。日本のようないつでもなんでも手に入る状況で、衛生環境も良く、そもそも健康でいられるような生活環境とは違い、途上国は水もまともに使えなければ、食べ物でさえも自分の足でしばらく歩いていかないと買えないような環境、医療機関もあるけど、行くまでも遠く、言葉が100%分かるわけでもないので、体調が悪く思考が弱っている状態だと尚更、行くことも躊躇してしまいます。

JICAスタッフで協力隊員を経験している方が「日本と違い、途上国だと免疫力が低下していて、何カ月も治らないような傷も日本に帰国したら数日で治るよ」と言われたことがあります。私もまさかとは思いましたが昨年、手の肌荒れがひどく数カ月治らなかったのですが、日本に一時帰国した時には3日もせずに治ったことがありました。

免疫力だけではなく、水の性質や使っている洗剤等の関係もあると思いますが、いくら日本で健康であって自分で大丈夫だと思っていても途上国の環境は違うことを思い知らされました。今回の風邪も水が思うように使えない衛生環境や活動での疲れ等で免疫力が低下してしまい、なかなか治らなかったのかもしれません。

休むことは悪いことではない。
この1カ月、体調不良のため休みがちな日々で、活動も思うようにできなかったため、幾度も自分を責めるときがありました。2年間しかない任期の中で、約1カ月も体調不良で活動がまともにできてないなんてと責任を感じています。

そんな中で、モザンビークの同僚たちは「完全に治るまで休みなさい。」と言ってくれています。日本だと責任感だとか人に迷惑をかけるからとか、体調不良でも会社に出勤をして仕事をすることを美徳のようなところがありますが、そんな状態で仕事をしても自分を苦しめ、周りの人も心配させるだけだとここで学んだ気がしました。自己管理を怠らず、健康管理をすることも大切ですが、人間そこまで完璧にできていません。

私が日本で働いていた時一緒に入社した同期が体調を崩して会社を休んだときがあり、その時に先輩が体調不良で休んだことに対して愚痴を言っていたのを聞いたことがあります。心配をするのではなく、仕事を休んだことに文句を言う先輩にショックを受けたのを今でも覚えています。

モザンビークでは体調が悪いと心配をして、「治るまで休め!」と休むことを強制してくれるくらいで、休むことに対して全く文句を言われません。仕事量も日本と違い少ないというのもあるかもしれませんが休みことに対し寛容です。もしかしたら日本にいるよりもモザンビークで、仕事に対しての価値観や自分の体に向き合えているかもしれません。

家の蛇口から水が出た!!
水のモーターが盗まれて2か月、家の水道が使えず、ずっと隣の家に住んでいる同期の家に水をもらいに行き、1日の水の使用量が50リットル以下の生活をしていましたが、ようやく新しい水のモーターを設置してもらえました。ということ、私の家の蛇口から2カ月ぶりに水が出ました!!体調が悪い中、工事の立ち合いは辛かったですが、水が使えるようになり本当によかったです。

今は少しずつ咳が治まってきて、体調も良いです。残り任期、体調崩さず活動に専念できるよう頑張っていきます!

Ate logo!(またね!)

関朱美