国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート35~



ホテルのセミナールームを貸し切って行いました。初日はセミナー会場の雰囲気に圧倒されました。
私たち協力隊の活動紹介のブースです。興味を持って足を止めてみてくれる方も多かったです。
テレビや新聞などの取材もたくさん来ました。このセミナーの内容はモザンビークでかなり報道されたようです。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。今回はモザンビークの首都マプトで私たちの配属先で実施された3Rの技術プロジェクトの関係で廃棄物管理に関する国際セミナーが開かれ、私たち環境教育の隊員も参加させていただいたので、その時の様子についてお伝えしていきます。

国際セミナー「African Clean Cities Platform」
4月25~27日に開かれたこの廃棄物管理の国際セミナーはJICAとマプト市役所、モザンビークと日本の環境省、国際機関等が主催・協賛で開かれ、モザンビークや日本はもちろんですがアフリカの24か国のおよそ150人の方々が参加しました。

内容は私たちの配属先で実施された3Rの技術プロジェクトの報告や今後のアフリカの廃棄物管理をモザンビークと日本、そしてアフリカ各国と協力をしていこうという取り決めをするもので、私たちの配属先の廃棄物管理について発表はもちろん、マプト市の処分場の見学や、参加したアフリカ各国の廃棄物管理について話すワークショップ等がありました。

またJICAの研修等でアフリカの方々を多く受け入れている横浜市の方々が日本の廃棄物管理や研修について発表してくださったり、国際機関がSDGsについてのプレゼンテーションを行ったり、勉強になることが盛沢山の3日間でした。最終日は日本の環境省の副大臣もモザンビークにお越しになり、プラットフォーム設立の宣言をし、今後アフリカでの廃棄物管理がさらに改善されることやアフリカでの環境教育の協力隊員の活躍も期待できそうです!

協力隊の活動紹介
私たち隊員はほとんど聞くのみで発表する機会はプログラム内にはないですが、会場の外にブースを作ってもらいモザンビークの環境教育の隊員3名でちょっとした活動紹介をさせていただきました。

アフリカはまだまだ環境教育の隊員が少なく、今後は需要が増えていくと思い、動画とポスターを作成し、現地の人々と一緒に活動をしている様子等を見せて環境教育の隊員の活動や、協力できることなどをお伝えしました。動画をずっと流していたおかげで目にとめてくれる方も多く、協力隊の活動を知ってもらえました。JICAのスタッフの方々からも、私たちのブースに対して好評だったとのお話をいただきました。

一方で私としては反省点も多く、もっと青年海外協力隊の説明や私たちができることを押し出して、環境教育隊員のプロモーションをアフリカ諸国の方々にさらに紹介できればよかったと思いました。今後、このような国際セミナーほどの機会はないと思いますが、反省を活かして活動に活かしていきたいです。

刺激が多い3日間!
学生の時から、ずーっと国際協力の道を考えていて、国際協力にかかわる方々の話を聞くことは多くありましたが、実際にその現場にいて一緒にセミナーに参加するようになるとは思ってもいませんでした。

開催にあたって私たち隊員が準備など特別何かしたわけでもなく、参加しても意見等を言えるほど知識があるわけでもないのですが、たくさんの方と意見を交換させていただいたり、JICA本部の方々とも今後のアフリカでの環境教育の話し合いもさせていただいたりして、学生の時と違い自分が国際協力のフィールドに立っていることを実感しました。

国連の方々の上手なプレゼンテーション、アフリカ各国の方々が共に良い世界にしようと活発に意見を言う姿勢、このセミナーを成功させるために動き回るJICAや専門家の方々を見て、何よりも自分の知識や語学の無さを改めて知って、自分自身もさらに頑張りたいと刺激がもらえた3日間でした。参加させていただいたことに感謝し、学んだことを活かして未来に繋げていきたいです。

マプト3Rプロジェクトの終了
そしてこの国際セミナーを最後に、私たちの配属先のマプト3Rの技術プロジェクトが終了しました。このプロジェクトのために日本の民間企業の専門家も年に何度かマプトにこられ、来るたびに私たちの生活面や健康面を気にかけてくれて、何かあれば局長にも話してくれたり、また私たちにとって大変貴重な日本食を持ってきてくださいました。

しかし今回のプロジェクトが終了となり、専門家の方々も帰国されてしまい、実質マプトにお越しになることが無くなりました。身近でプロジェクトの現場を見ることができ、またどんなことが配属先で今後必要なのか等も知ることができ、時には将来の話などをして勉強になることが多かったです。

モザンビークにいると日本の社会的な感覚が鈍くなり、またポルトガル語ばかりで敬語をすっかり使わなくなってしまうので、恐らく失礼なこともたくさんしてきたと思います。にも関わらず、私たちが配属されてからずーっと温かく見守ってくれていました。日本へ帰国した際には、お世話になった専門家の方々にお会いして少しでも良い報告ができるように残りの任期、健康と安全には気を付けて頑張ります!

Ate logo! (またね!)

関朱美