2018年エコプロダクツ展からアクティブラーニングのヒントを見つける。その1

エコプロダクト展を学校ではアクティブラーニングに積極的に活用している

2018年エコプロダクツ展に行ってきました。社会見学などの行事に組み込んでいる学校が多くて、どのブースも児童、生徒がたくさん見学していました。展示側の企業も、ほとんどがクイズラリー形式で、自社の展示を見て学ばないと、クイズに答えられない形式になっていて、クイズに答えて正解だと、プレゼントをもらえるため、子供たちも真剣に見ていきます。プレゼント目当てではありますが、しっかり理解させるには良い方法だと思います。これもアクティブラーニングの手法の一つだと感心しました。

注目を浴びる、セルロースナノファイバーの展示が目についた

まず、目についたのが、セルロースナノファイバー(Cellulose Nanofiber;CNF)です。植物由来の素材で直径が3から50nmで長さがアスペクト比で100以上の繊維状物質のことを言います。

これを混ぜ込ませたプラスチックは、軽く、強く、吸着特性が高く、伸び縮が少なく、生体適合性に優れているという、メリットを持つ話題の素材なのです。

展示では、おもりをぶら下げ混ぜ込んだプラスチックの弾力が強いことを見せたり、車の外装素材に使うことで、軽く、強いカバーになるという展示などがありました。似ている素材としては炭素繊維です。CNF発展の課題は均一に混ぜ込む方法だそうです、次の時代の素材となるか、今後の研究次第です。注目しましょう。

段ボールこそリサイクルの典型だ、リサイクル率は98%以上

段ボールメーカーのレンゴーも面白かった。

ブースは毎年段ボールで作っていて、今年は、段ボールで作ったジープが展示されていました。段ボールはリサイクル率が高く98%以上あります。ほとんどがリサイクルされた古紙から作られているのです。

レンゴーの工場では、ソーラー発電や廃棄物を燃料とするバイオマスボイラーなどを使いCO2排出量を25パーセント以上減らしているそうです。

今年のプレゼントは写真にもある、クリスマスツリーの組み立てキットでした。ここはこのようにダンボールの板から設計通りに切り出すことができる設備を持っていて、さらにそれにオフセット印刷もできるのだそうです。作ってみましたが精密で、出来上がりは頑丈です。デザインもいいですよね。

エ!? ホテルもエコプロダクト展に出典

スーパーホテルの展示も気になりました。

北極圏ノルウェーのトナカイが食べるコケ(スカンディアモス)を飾ったブースです。

最近良く見かけるようになったホテルチェーンですが、ホテルチェーンがエコプロダクト展に出展することに驚きました。

話を聞いてみると、SDGsを考え実践しているホテルということがわかりました。いわゆるLOHAS(lifestyles of health and sustainability) を推進していますカーボンオフセットにこだわり連泊する人に次の日の「掃除不要」を聞いたり、「マイ箸」持参を呼びかけたり、「歯ブラシ」の返納など環境負荷を下げる取り組みをしています。また太陽光発電にも積極的で、三重県、滋賀県にメガソーラーを稼動させているそうです。

食事の素材も、有機JAS認定野菜を使い、産地情報を公開し、保存料・化学調味料無添加でアレルギー特定原材料27品目不使用のドレッシングの提供など、お客の健康にも心がけています。

カーボンオフセットについては、データーも出しています。

全宿泊数4384504泊でカーボンオフセット10254t
歯ブラシ返納343585本、
マイ箸提示1934本、
清掃不要の申し出505066件

だそうです。その姿勢に対してホテル業界で雄一環境大臣認定のエコファースト企業と認定されたようです。

いかがですか、参加された方も多いとおもいますが、気付いた展示を紹介してみました。1回目の報告はとりあえずここまでで、まだまだあるので、その2で紹介したいと思います。

(報告 斉藤宏)