国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート32~



同僚たちが環境教育を一緒に行ってくれるとのことで笑顔で話し合いをしているところを後輩隊員が撮ってくれてました。
子供たちに向けて環境を勉強している学生と協力して環境教育を実施しました。教材は私が作ったものを使用しました。
同僚も環境教育をしたり、ゴミの歌を子供たちと一緒に歌ったりしました。子供たちの反応もとてもよかったです。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。最近は同じ職場に新隊員が配属されたり、活動も週6であったり、新しいことが動き始めたり、めまぐるしい日々を送っています。今回は活動が後半戦に入った現在の状況についてお伝えしていきたいと思います。

協力隊員任期後半
2016年の年末頃から私は同僚に、「2017年は私が最後の年で日本に帰るよ、2016年はあまり一緒に活動ができなかったけど、2017年は一緒に活動をしていこう。」という話を少しずつしてきました。

配属されてから1年間は私自身、何をしていいか分からなかったり、配属された部署もスタッフの入れ替わりがあったり、部署としても安定していなかったこともあり、個人的に少しずつ活動を続けていましたが、同僚と継続的な活動がなかなかできていないと感じていました。

しかし2年目になり、同僚も少しずつ環境教育をすることに自信も持ちはじめ、また私と一緒に仕事をしようとしてくれたり、一緒に考えてくれる姿勢を見せてくれるようになりました。昨年もやろうと言っていた教育現場での環境教育ですが、昨年は実施する学校のピックアップも私に丸投げだったのに、今年になって同僚は環境教育をする対象の学校をピックアップしてくれて、一緒にどのようなプログラムでやるかを考えてくれるようになりました。

アフリカではとても大きな一歩
環境教育ができる環境も整っておらず、前例も少なく、しかも市役所は仕事も遅く、アフリカなのに変にお堅いところがあって、その中でここまでの進歩は大きな前進だと思います。日本だったら、こんなの1、2か月もあれば話がまとまり進むことかもしれません。しかしやはり背景も状況もアフリカって本当に違うんだということはモザンビークで暮らして少しずつ分かってきました。日本と同じことを求めてはいけない。彼らは彼らなりにやろうという気持ちはあって、でもやれない要因がある。その要因を少しずつ私たちのような「よそもの」が取り除いたり、小さくしていくことが協力の一つなのかなと思います。

今後、本当に学校での環境教育ができるか定かではないですが、まずは私たちの部署は大きな1歩を踏み出せたと思います。ずっと言い続けてきたこと、それが同僚に伝わったことが嬉しいのはもちろんですが、同僚と意見を以前よりも交換し合って、相手の意見を尊重できるようになったのが一番嬉しい変化です。たくさんぶつかって、同僚にもたくさん迷惑をかけてきたことは言うまでもないですが、そのたくさんのぶつかりから信頼関係を築けてきたと思います。ずっと、我慢して、同僚を信じてよかったです。

できないことは強みになる
最近、同僚と環境教育を学校で実施する機会があり、私が環境教育の内容や教材を用意して行ったときのことです。同僚は環境教育をあまり多く行ってきていないので、私が一人でやらなきゃいけないのかな?と思いながら実施する環境教育の内容を同僚に相談したところ、「これなら自分も説明できそう、いや自分じゃなくてもインターンシップできているこの大学生と一緒にやってはどうか」など、内容を理解して且つ自分たちも一緒にやろうと提案してくれました。

その話の前に私も「ポルトガル語がまだできないからな~、手伝ってくれないかな~?」と冗談で言ったのもありますが、環境教育を自分たちでやることに前向きで、実際に私がほとんど話さないで進行してくれました。

ポルトガル語が達者ではないこと以外に、私自身、教育や環境教育を専門的に勉強してきているわけではないということもあり、分かりやすい内容のプレゼンを作ってきたおかげで同僚たちも一緒に環境教育を行ってくれました。

ポルトガル語も環境教育も完璧ではないからこそ、現地の人ができるレベルで考え、自分の弱さを隠さないことで、相手も私も助け合いながらも、帰国後も持続できる状況が作れているのではないかと思います。ゼロから作ることは大変ですが、こういう嬉しさがあるから大変でも頑張ろうと思えます。活動が楽しくなりつつある今、限られた時間の中で残せることを残していきたいです。

Ate logo!(またね)

関朱美