今回調査した335名のデータには世界中の人々が入っています。まず、日本人と外国人でグローバル特性にどのような違いがあるのか調べてみました。
まず、それらをアメリカ、ヨーロッパ、東欧を含めた欧米・東欧グループ、中国、インド、シンガポールなどを含めたアジアグループ、ブラジルやメキシコ、ケニアなどを含めた中南米・アフリカグループと日本人グループに分けてプロットしてみました。それが最初のグラフとなります。
回帰した近似直線を表示してみると明らかになるのですが、その傾きから日本人グループとそれ以外のグループの傾向に差があることがわかりました。つまり、アジアグループも欧米人も中南米・アフリカグループも全体として同じ傾き傾向で、日本人だけが傾向が違うのです。
それを、さらに明らかにするために外国人全体の平均と日本人全体の平均でグローバルプラスによるバルーンを表示してみました。青(日本人)緑(外国人)のバルーン図を見てください。座標を拡大して、その差をわかりやすく表示しています。
外国人グループが日本人の右上に位置していることがわかります。つまりグローバル特性が強いことを意味しているのです。
これは、本当に有意な差があるのかを調べるため、数値をWelchのT検定にかけてみると。P値は前進力で0.045、イノベーション力で0.0018、多様性で0.0044となり5%の有意水準で十分な有意差があることがわかりました。この結果からも、やはり日本人は世界的には内向きなグループと言えるのかもしれません。
さて、ここで男性、女性で、グローバル適性に違いはあるのか?気になってきました。そこで3番目の図でその差があるのか男女の散布図を重ねてみました。青が男性、赤が女性となります。重ねてみると、大きな変化は見られません。これもWelchのT検定にかけてみたところ、P値は0.208で有意な差はないと検定されました。
そこで、本当に差はないのか、さらに、外国人男性、女性、日本人男性、女性という4つのグループに分けてその平均値でグローバルプラス特性を表示してみました。外国人男性が赤、外国人女性が緑、日本人男性が青、日本人女性が紫で表示されていますが。これで見ると外国人男性と、日本人男性では大きな差があることが見えてきました。外国人女性と日本人女性との差はあまりありません。
いかがでしょうか。この分析により今まで見えなかったことが可視化されてきました。このツールはこのように、世界的な分析だけでなく、会社や学校などで活用することで組織の構成を誰でも一目で確認でき、結果による組織のグルーピング編成を行うことで学校や会社でのパフォーマンスを確実にUPさせることができることができることが理解できると思います。
分析は、ネクストエデュケーションシンクのクラウドサーバー上で世界中どこからでもアクセスでき、さらに適性実施時間も20分程度で終了します。(斉藤宏)